STORY「坂やったら誰にも負けへん!」
自転車が大好きで、小さい頃から空まで続くような坂道を登りきることに挑み続けてきた“坂バカ”・テル。どんな時でも自転車と一緒で、教室まで持ち込むほどの自転車バカのテルは、高校に入学して初めてロードレースを知る。チームのエース・鳩村や、宿命のライバルとなるユタと出会い、彼らと勝負するために自転車部に入部するテルだったが、自分が速く走ることだけを考えてきたテルは、“チームで走り、エースを勝たせる”ロードレースを理解することができず…


テルでも分かる!ロードレース講座

 競技用の自転車は、総称して「スポーツバイク」と呼ばれる。大別すると、未舗装道路用のマウンテンバイク、テルが映画の冒頭に乗っている小径でアクロバティックな動きが可能なバイシクルモトクロス、そして、高速で舗装道路を長距離走るのに最も適したロードレーサー。超軽量の車体、路面との摩擦が少ない極細タイヤ、風の抵抗を受けにくい前傾姿勢用のドロップハンドルが特徴で、平均時速40Km、下り坂では70Km以上ものスピードを誇る。

 基本的には全選手が一斉にスタートし、誰が一番早くゴールに着くかを競う個人戦だが、チームで参加する場合は複数のメンバーが役割分担して走るため、団体競技の性格を合わせ持つ。
 チームには“エース”と“アシスト”という役割分担が存在し、アシストたちはチームのエースを勝たせるため、スタート直後には体を張ってポジションを奪い、レース前半では先頭に立って風よけとなるなど、自分の全てを犠牲にして後続を牽引する。ロードレースの優秀なエースとは、優秀なアシストがいて初めて生まれるのだ!


坂を上るのが得意な「クライマー」。テルやショーグンがこのタイプ。重力に逆らって上るため、筋力や心肺機能はもちろん強靭な精神力が必要とされる。誰よりも負けず嫌いで、平地でもつい顔を上げて走ってしまうテルは、まさに根っからのクライマー。

上り、平地、スプリントのいずれをも高いレベルでこなすことのできる選手を「オールラウンダー」と呼ぶ。バランス感覚に長けたチームの中でも貴重な存在。超個性的な面子ばかりの自転車部をまとめる存在である鳩村がこのタイプ。

ゴール手前から一気にスパートをかけて優勝争いに加わる選手は「スプリンター」と呼ばれ、レースの行方を左右する重要かつ、華やかな存在。瞬発力と持久力を共に要求され、先天的な才能に左右される。名選手を父に持つユタがこのタイプ。

 上り坂を走るレースは「ヒルクライム」と呼ばれるが、山頂に一番速く到達した選手には「山岳賞」が用意され、優勝者に次ぐ名誉が与えられる。劇中に登場する石渡山は標高1,085m、スタートから平均傾斜度9%の急勾配が延々と続き、完走することすら難しい。この石渡山を、クライマー・テルがどう克服するのかは映画の最大の見所!

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